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  • 2005-06-13 (月)

骨を探してる。何故骨を探しているのかは思い出せない。途中から観た映画のように理由がぷっつりと途切れ目的だけが残っていて、僕はその理由なき目的のために行動している。でも大概の人間の生き方なんてそんなもんだと思う。例えば戦争が起こったとしても、そこで戦争があるだけで理由は時間とともに消える。そんな感じ。

それがどのような骨であるかを僕は全く知らず、町を見渡すと大きな塔があったのでそこに登る。新東京タワーという名前がついている1000メートルもある巨大な電波塔である。展望台までのぼり、骨について尋ねようと思うけど、なんて話していいかわからず、うろうろし、次第に途方に暮れて電波塔を降りる。

一度降りて電波塔を見上げて、なぜだかここでしかないような気になって来てもう一度登る。しかしさっき登った時違って、視覚がおかしい。モノとその所有者が交互に点滅する。車があったとして次の瞬間にはその車の持ち主の顔になって、そしてまたもとの車になるという。人であったり植物であったり大抵のものが誰かの所有物であることに改めて気がつかされる。

展望台まで登ってなんか骨ってないですか?って聞くとやっぱり怪訝な顔されたけど、塔のてっぺんに引っかかった鳥の死骸があるって言われる。多分骨になってるんじゃないか?だって。カラスや死骸を漁る鳥はまず飛んでこないし、掃除するのも危険だから放ったままになってるらしい。

窓を外してっぺんに向って登り、僕は鳥の骨を見つける。どこにでもある骨で全然特別な骨じゃなくて、ちょっと羽毛が付いてるだけで喰い散らかした鶏肉の骨と一緒にしたら気がつかないんじゃないかと思う。

でも眼下に広がる景色を見て、ああこれかと思う。

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