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Sakura

  • 2005-04-04 (月)

先週の日曜日は水族館に行き、つい最近発見された海底に咲く桜を見た。何の事はないただの満開の桜が、水槽の中で深い青と美しいコントラストの花びらを漂わせており、エイやサメやメカジキやマイワシなどがその周りを泳いでいた。

「あたしが死んだらあそこに埋めて」
彼女は水槽にへばりついて桜の木の根元を指差す。

「死んでからも美しくありたいなんで傲慢すぎる(笑)」
彼はその提案は却下する。

死んでからも美しくありたいというのは実は傲慢ではなく宿命だ。生まれたときに美しいものはすでに美しいのだ。たとえ死んでしまったとしても。

魂が抜けてしまった穴に、ひっそりと時間が浸透する。時間はそのオブジェの中で内向きに反転し、それは永遠となる。永遠の前に時間とは無意味で、美しさの前に意味など無意味なのだ。

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